脛骨高原骨折(プラトー骨折)の分類とリハビリの基本知識:AO分類と回復の流れ

医療系YouTub整トレ研究所

脛骨高原骨折(プラトー骨折)は、脛骨の上部関節面に発生する骨折で、膝関節に大きな影響を与えます。この骨折は特にスポーツや交通事故で多く見られます。

今回は、脛骨高原骨折のAO分類と、荷重開始時期やリハビリテーションの基本的な流れについて解説します。

脛骨高原骨折のAO分類

脛骨高原骨折は、AO分類に基づいて以下のように分類されます。この分類は、骨折のタイプと重症度を評価し、適切な治療方針を決定するために役立ちます。

  1. タイプA(単純骨折):
    • A1: 非関節面骨折
    • A2: 単純な水平骨折
    • A3: 分節骨折
  2. タイプB(部分的関節面骨折):
    • B1: 単純な分節骨折
    • B2: 割れ目状の骨折
    • B3: 割れ目状の骨折と圧迫骨折の組み合わせ
  3. タイプC(複雑な関節面骨折):
    • C1: 単純な関節面骨折
    • C2: 関節面骨折と一部の圧迫骨折
    • C3: 関節面と脛骨骨幹の複雑な骨折

荷重開始時期

脛骨高原骨折の治療では、骨折の種類や手術の有無によって荷重開始時期が異なります。一般的な目安としては以下の通りです:

  1. 非手術療法:
    • 骨折が安定している場合、数週間の固定後、徐々に部分荷重を開始します。完全荷重は通常8~12週間後に許可されます。
  2. 手術療法:
    • 骨折の固定がしっかりとされている場合、術後1~2週間以内に部分荷重を開始することがあります。完全荷重は約8~12週間後から開始されることが多いです。

リハビリテーションの内容

脛骨高原骨折のリハビリテーションは、段階的に進められます。以下は一般的なリハビリテーションの流れです:

  1. 初期段階(0~6週間):
    • 安静と固定: 骨折部位を安静に保ち、ギプスやブレースで固定します。
    • 軽い可動域運動: 膝関節の硬直を防ぐために、医師の指示の下で軽い可動域運動を行います。
  2. 中間段階(6~12週間):
    • 部分荷重開始: 徐々に荷重を増やし、部分荷重から始めます。
    • 筋力強化運動: 大腿四頭筋やハムストリングスの筋力を強化する運動を行います。
    • 可動域運動の強化: 膝の可動域をさらに広げる運動を行います。
  3. 後期段階(12週間以降):
    • 完全荷重: 完全荷重を開始し、通常の歩行訓練を行います。
    • バランス訓練: バランス感覚を取り戻すためのトレーニングを行います。
    • スポーツ復帰訓練: スポーツや日常生活に戻るための特定の動作訓練を行います。

まとめ

脛骨高原骨折は、その重症度やタイプに応じて治療方法やリハビリテーションの内容が異なります。

AO分類を理解することで、適切な治療方針を選定する手助けとなります。

荷重開始時期やリハビリテーションは、医師や理学療法士の指示に従い、段階的に進めることが重要です。適切なリハビリテーションを行うことで、膝関節の機能を回復し、日常生活やスポーツ活動に早期に復帰することが期待できます。

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